彼女の過去が壮絶だった!

どんな告白なのだろうか。心臓はピークに達している。まさか、別れ話を始めることになるのでは無いだろうな。そう思ってドキドキしていた。美魔女は正座した私の前に座ったから、私も正座した。そして、頭を下げていた美魔女は髪の毛をかけあげて、咳払いを1回してから話し始めた。

「実は私は結婚しているの。旦那さんとは11年別居していて、その間は1回も会ってない。住民票は実家に移してあるから法的にも別居なのよ。子供はいないの。結婚してた男は酒を飲むと暴力を振るってきたのよ。そのことは警察も知っていて離婚を切り出したけど同意してくれなかったの。実家に変えても押しかけてくる男だったので逃げてきたのよ。10年間別居が証明されると離婚が成立するのは知ってるでしょ。離婚届を出したのよ。結婚していた男も根負けして離婚に同意したから私はもう隠れる必要ない。それから年なんだけどね。15歳年上はうそ。あなたの10歳上よ。年齢を偽ったのは探してくる男から逃げるため年齢を偽っていた。だから、町外れの弁当工場に勤めていた。あの仕事の前は水商売も経験してきた。あの男の暴力に対抗するために合気道も3段まで登ったの。ようやく、自由になれた。」

そう話すと美魔女は泣き崩れた。15歳上にしては若いなと思っていたけど、結婚したのは18歳か。

「あのね。暴力の影響があって子供は産めないかもしれない。一度妊娠して、お腹を蹴られて流産しているの」

なんてひどいやつだ。でも、しつこく来るかもな。そう思った。離婚が成立したのは確認できるのだろうか。

「今日ね。北海道の弁護士さんから無事に終わったと連絡があったの。北海道警察も入っているから、大丈夫だと」

彼女を抱きしめながら涙が出てきた。

「だから、あなたとの生活は続けられる。もう逃げる必要はない」

「なんか安心したよ」

「え?北海道に帰ると言い出すのかと思った」

「帰らないわよ。でも、しつこい男なのよ。だから、あなたと生活しているとあなたに危害が加えれるのかと心配なの。」

「ご安心を」

「安心?」

「おれさ、あと1年ちょっとで社会人だよ。女一人守れなくてどうするのさ。」

そう言ってもののどうするのがベストなのだろうか。

考えてしまった。

仕事中にアホが北海道からきたらどうするか。住民票を元にくる可能性もある。怯えていてはどうにもならない。

「大学卒業したら結婚して」

「うん」

「おれさ、あなたを手放せないから。ということは、どこにいても稼げる仕事を探さないといけないね。何がいいかな」

「そんな仕事あるの?」

「あるよ。ご心配なく。子供は必ずできる。ママにしてあげるよ。」

そういって、二人でいろんな話をして気がつけば朝の5時だった。

3時間寝て彼女は仕事に向かった。俺は大学は休みだ。

寝て起きたら7時間経っていた。

おっと、塾の講師の時間だ。

自転車に乗って塾に向かう。

算数を2コマ教えて帰ってきた。笑顔で玄関を開けてくれる彼女がいた。

二人の生活が晴れやかになった。

でも、彼女は怯えていた。

彼女を衛ためになにをするべきなのだろうか。

それを真剣に考えていた。