恐るべき姉妹の特技はWordPress

大学で情報処理を学んでいるからHTML,CSS,PHP,Javaは使える。問題はフレームを作ることはできるだけどコンテンツを投稿して、人気記事になる手法を知らない。大学のゼミに出て帰宅すると香織がひたすらMacBookProに向かって何やら打ち込みをしている。何やっているのかと聞いたら「ブログ」というから見せてもらった。恐ろしいのはGoogleでランキング上位のブログだった。

香織はサイトの保有数は300以上ある。300サイトを持っているということは、ドメインも300近くある。サイトを作りひたすらアフィリエイト報酬が入って来ることになる。この報酬は月に200万円近いのだ。銀行やめて来るよね。

「サイトを作り始めたのは、2013年からなんだけどね。北海道大学の学生時代にアフィリエイトを知って始めたのだそうだ。サイトはSIRIUSで作っていものとWordPressで作っているものがあるが、圧倒的にWordPressが多いのだ。

「WordPressは使えるの?」と香織に聞かれて、「使えますよ。当然ね」と答えたら「幾つサイトがあるの?」と聞かれた。WordPressはアメリカ人のマット・マレンウエッグが作ったCMSで世界中のサイトで使われている。占有率は30%を超えている。つまり、最大派閥のサイトだということだ。

ニューヨークタイムズもWordPressでオンラインサービスを行なっている。このWordPressを駆使して、サイトを作り稼いでいる香織は真剣にサイトの作成を行なっている。

「姉の方が稼いでいるわよ。だって、アフィリエイトは姉から教わったから」

それを聞いて疑問に思った。なんで、そんなに稼いでいる人が新聞販売会社に勤務しているのだろうか。弁当屋のアルバイトをしていたのだろうか?そう思っていたら香織が話し出した。

「姉は、低賃金で使うときにどのような感情が生まれて来るかを経験したのよ。だから、弁当工場でバイトしたのよ。金には困ってないわ。それに新聞販売会社に勤務した理由は、毎月総務部が行わなければいけないルーティーンの仕事を覚えているのよ。つまり、会社経営をするためには必要な業務があるでしょ。給与を50万円払うと極端な話し、人件副費が30%かかるのよ。65万円払うことにある。何事も勉強なのよ」

北大法学部は伊達では無い。この姉妹は恐るべき野望を持って働いている。

「あのね。心配だったのは、姉がまた変な男を引っ掛けたのかと思ったの。今度は間違いなからって言っていたけどね。姉はただでは転ばないわよ」

と聞かされて春江の事業計画が壮大であってその中に自分が組み込まれていることが今わかった。商社よりも広告会社を選んだのは、将来の宣伝政策を自分にやらせるためだと考えると合点が行く。

おもろくなってきた。会社経営をする。事業を始める。これって、ゼミだけでいいだろうか?ちょっと、法学部の事業を受けに行く必要があるのだろか?そんなことを考えていたら、春江が帰ってきた。

「ただいま」と大きな声で帰ってきた。「ねえ、ご飯は?」と言ったら「もう作ってあるよ」と香織がいう。

香織が作ったのは「ちゃんちゃん焼き」だ。仕込みは完璧で味噌汁もできている。それから、ほうれん草のおひたしとバジルたっぷりのジェノベーゼのソースを完成させてありあとはパスタを茹でて、タケノコを入れるとタケノコジェノベーゼの完成だ。

ワインが抜かれた。「香織はワインが大好きなのよ」と春江がいうと「姉さん、お母さんがきてもご飯は一緒ね」「いいよ」と返事をしている。

「今日は何をしていたの?」
「ブログとサイトの更新だよ。タイマー投稿は7日先までセットしてあるから、今はひたすらその先の原稿を書いていた」
「あら、さすがね」
と言いながら、春江は着替えている。春江の生理は今日で終わるはずだから、ほうれん草か。
すごい姉妹だな。姉の鉄分補給まで考えてのメニューなんだな。

ディナーは、春江の事業計画について、姉妹が激論を戦わせることになった。

「あのね。ゴールデンウィークはソウルと香港に変更しておいたから」と春江が言って飛行機のチケットまで見せてきた。

もちろん、その飛行機のチケットに私のチケットがあったのは言うまでもない。